音楽とコーヒーで東京の朝を変える。夜の熱量を朝に生み出すコミュニティ

音楽とコーヒーで東京の朝を変える。夜の熱量を朝に生み出すコミュニティ

Tokyo Morning Beats.

2026年10月22日

東京で生まれるクリエイティブな物事の裏側を紐解く「Behind the Sceneシリーズ」。今回取材するのは、アルコールではなくコーヒーを片手に、ランニングやヨガなどのアクティビティと音楽をシームレスに組み合わせるイベントコミュニティ「Tokyo Morning Beats.」。

都市生活者の朝にクールでヘルシーな体験を生み出す活動の裏には、人々が繋がり、朝を、暮らしを楽しんでほしいという願いがありました。

Tokyo Morning Beats.

音楽・コーヒー・ランニングを軸に、都市の朝の新しい過ごし方を提案するイベントを開催。DJによる音楽とともに、コーヒーやランニング、ヨガなどのアクティビティを組み合わせたプログラムを展開している。

2025年10月に四ツ谷の小さなオフィスで開催したパーティーからスタートし、現在では週末の朝に100〜200人を動員するイベントへと拡大。2026年7月には大阪でも初開催されるなど、地域の壁を越えて活動を広げている。

自己紹介をお願いいたします。

Tokyo Morning Beats.は、3名のコアメンバーで運営しています。

コミュニティデザインを中心に、展示やカルチャープロジェクトの企画・プロデュースを行い、人と人、人とまちの新たな関係性を育む場づくりに取り組むKoki Matsunaga。

ファッション、絵画、音楽、グラフィックデザインなど、横断的にクリエイティブ活動を行っているGen Tsukakoshi。

ブランドごとから、体験づくりまで幅広く活動を行うKoki Shimizuです。

Tokyo Morning Beats.どのようなきっかけで始まりましたか?

東京には、夜の時間を楽しむための選択肢はたくさんあります。一方で、朝は通勤や通学のために消費され、街の魅力に気づく余白があまりないように感じていました。

私たちはもともとクラブミュージックが好きで、音楽を通して生まれる高揚感や、知らない人同士が同じ空間で一つになる瞬間に魅力を感じていました。

一方で、東京でクラブミュージックを楽しもうとすると、お酒や深夜の時間帯、少し閉ざされたアンダーグラウンドな雰囲気と結びつくことが多く、自分たちが求めるような、ヘルシーで日常にひらかれた選択肢がほとんどありませんでした。

「夜に生まれるような音楽の熱量や、人との偶然の出会いを、朝につくれないだろうか?」クラブカルチャーが持つ音楽の熱量はそのままに、次の日を犠牲にするのではなく、その日をより良く始めるための音楽体験をつくれないか。そんな問いから、Tokyo Morning Beats.のアイデアが生まれました。(塚越・松永)

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皆さんはどうやって一緒に活動するようになったんですか?

松永と塚越は、松永が以前勤めていた会社で出会いました。その後、二人が関わっていた展示会を通じて清水と知り合い、交流が始まりました。

Tokyo Morning Beats.は、松永と塚越が中心となり、2025年10月に四ツ谷の小さなオフィスで開催したパーティーからスタートしました。清水は当初からのメンバーではありませんでしたが、イベントのコンセプトや、音楽を通して新しい朝の過ごし方をつくるという目指す世界に共感し、後からチームに加わりました。

それぞれ異なる経験や得意分野を持ちながらも、「東京の朝に、これまでになかった選択肢をつくりたい」という共通の思いを軸に、現在は企画やクリエイティブ、イベントづくりに取り組んでいます。

3人それぞれから見たお互いの印象は?

イベントやプロジェクト以外にも、プライベートの関係もあるので、今改めてお互いの印象は?と考えても難しいですね。笑

塚越
(((o(*゚▽゚*)o)))

清水
ヽ( ̄д ̄)ノノノ

松永
ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘

こんな感じのイメージですかね。(笑)
これは3人総意だと思いますし、我々自身も納得です。

コミュニティを運営する中で、印象に残っている出来事は何ですか?

特に印象に残っているのは、一人で参加した人が、帰る頃には新しく出会った人たちと一緒に笑っていたことです。イベントの外でも参加者同士の交流が続き、新しい友人関係や活動が生まれていく様子を見て、私たちがつくっているのは単なる朝のイベントではなく、人と街の新しい接点なのだと気づきました。

また、参加者の多くが朝のDJイベントを初めて体験する人だったことも、大きな発見でした。特定のカルチャーに詳しくなくても、音楽やコーヒー、身体を動かすことを入り口にすれば、誰もが自然に同じ時間を共有できる。朝には、年齢や立場、既存のコミュニティの境界をやわらかく越える力があると感じています。

TMB.は洗練されたビジュアルデザインが印象的ですが、どのようなコンセプトで制作されていますか?

このビジュアルは、日々変化する大都市、Tokyoの朝の空気、流動的な音楽のグルーヴ、そして、そこに集うネイバーたちの多様性から着想しています。

最近発表したシンボルロゴも、その思想を象徴するものです。

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黒を基調に、方向性や意味を限定しすぎない中立的なオブジェクトとして設計されており、Run、DJ、CoffeeといったTMB.のさまざまな活動を内包しています。特定の体験に寄りすぎず、ブランド全体の核となる基準形でありながら、活動や場所に合わせて生き物のように変化し、アップデートされ続けていきます。そのあり方自体が、TMB.という自由でオープンな場所のアイデンティティになっています。

また、ビジュアル制作は私たちだけで完結させず、普段からつながりのある同世代のデザイナー、フォトグラファー、映像作家たちと、コレクティブに近いかたちで協力しながら進めています。ここにも、イベントと同じように、人が集まり、混ざり合い、新しいものが生まれる構造を持たせています。

イベントによく参加される方の共通点はありますか?

参加者は20代から30代が最も多く、男女比はおよそ1対1です。また、全体の約30%が海外にルーツを持つ方で、東京にいながらさまざまな文化や価値観を持つ人と自然に出会えることも、TMB.の特徴になっています。

リピート参加の方も多く、イベントを重ねるごとに顔なじみのネイバーが増えています。

参加の背景はさまざまですが、もともとクラブミュージックが好きだったものの、仕事や家庭などライフスタイルの変化によって、深夜のクラブへ行きづらくなった方は少なくありません。

また、夜のクラブカルチャーに少し疲れ、音楽の高揚感は好きなまま、よりヘルシーな楽しみ方を探している方も多く参加されています。

そのほか、健康への意識が高く、休日の朝を有意義に過ごしたい方や、音楽、ファッション、コーヒー、ウェルネスなど、自分らしいライフスタイルを大切にする感度の高い方も多いです。

共通しているのは、新しい体験や人との出会いに対してオープンであること。属性や国籍を越えて、同じ朝を選んだ人たちが自然に交わる場所になっています。

コミュニティ活動を通して、人々に伝えたいメッセージはありますか?

私たちが伝えたいのは、朝は単に一日が始まるまでの時間ではなく、その日や暮らしそのものを前向きに変えられる時間だということです。

少し早く起きて街へ出て、音楽を聴き、コーヒーを飲み、身体を動かし、誰かと出会う。一つひとつは特別ではなくても、それらが重なることで、「今日はいい一日になりそうだ」と思える朝が生まれます。

目指しているのは、ただ「イベントに来てよかった」と思えるだけではなく、「この朝を選んだ自分が少し好きだ」と思える時間です。昨日より自分を誇らしく感じたり、住んでいる街を少し好きになったり、初めて会った人を身近な“ネイバー”として感じたりする。そんな小さな変化が、その後の日常にもつながっていくことを願っています。

朝は、誰にでも等しく訪れます。だからこそ、その過ごし方には、暮らしをより良くする新しい可能性がある。Tokyo Morning Beats.を通して、誰もが目覚めたくなる朝の選択肢を、街の中につくっていきたいです。

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今後のご活動の予定や展望について教えてください。

今後は、Tokyo Morning Beats.を単に規模の大きなイベントにするのではなく、それぞれの都市に合った朝をつくるプラットフォームへと育てていきたいです。

街を転々としながら、その土地の文化や暮らし、建築、人々のリズムを解釈し、そこでしか体験できない朝をデザインしていきます。東京の中でも、場所が変われば朝の表情はまったく異なります。まだ知られていない街の魅力を、音楽や人の集まりを通じて発見していきたいです。

また、国内だけでなく、アジアをはじめとした海外の都市ともつながりながら、Tokyo Morning Beats.が生まれた東京の朝を世界へ届けたいとも考えています。

我々も東京で暮らす一人として、この街をもっと知り、もっと好きになりたい。そのために、この街でしかできないことを一つずつ形にしていきます。

Tokyo Morning Beats.を、InstagramやWebサイトでチェックしよう。